DX(デジタル トランスフォーメーション)と2025年の崖
Digital Transformation (デジタル トランスフォーメーション)って、最近ちょくちょく耳にしませんか? 今回はそれに2025年の崖っていうのも一緒に知って欲しいと思っています。
デジタル トランスフォーメーションの意味は「デジタル変換」です。略語としては「DX」(ディーエックス)と言われています。Dはデジタルからですが、なぜXがトランスフォーメーションかと申しますと、英語圏ではTRANSを略して「X」と記載するからなのです。まぁ、Xmas的にお考え頂いても差し支えありません。
この言葉は決して新しい言葉ではありません。2004年にスウェーデンのE.ストルターマン氏が唱えた概念です。「進化し続けるテクノロジー(技術)が生活をより良くしていく」がそもそもの定義でした。
日本では経済産業省が平成元年7月に「DX推進指標」とそのガイダンスで国内向けの定義を行っています。
「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデル(仕事の流れ)を変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス(過程)、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」
https://www.meti.go.jp/press/2019/07/20190731003/20190731003-1.pdf
お叱りを承知で簡単に申し上げると、「IT技術を多用し、管理部門の人数を減らし、経営状況が誰にでも見える様な正直な経営手法にし、すべてはどうすれば儲かるか(勝てるか)のみに会社の資産(人・モノ・金)を使えるような仕組みを作りなさい」とでも言いましょうか。
では、このDXの根拠となっている論理です。これが「2025年の崖」と呼ばれるものです。
この国はアジアのモノづくり大国の王位から陥落して久しく経ちますが、このままでは2025~2030年にはその崖から転がり落ち、12兆円を越える経済的赤字を抱えると言うものです。それは新興の東南アジア諸国にも完全にぶち抜かれ、ガラパゴスとして人口減少を続ける政治・経済的に全く影響力のない国に落ちぶれていく行く道中の姿です。
では、なぜ、2025年に崖から落ちるのか?
その理由は2つあると言われています。
①レガシーシステムの破綻です。これは昔のITシステムを示します。各社向けに個別で作られ、そのあとでパッチワーク的に増えて行ったIT管理システムが、社内外のIT技術の引退と不足によりメンテナンスが出来ない状況となり、誰も触れないブラックボックスとなることです。京泉工業もレガシー化したシステムの塊に近い状態でしたので、新たな基幹ソフトに入れ替えを行いました。
②従来から日本企業の導入するITソフトは外注依存で構築されることが多く、社内にIT技術者がおらず、自社でソフトが触れない状況が更に悪化するため。(こちらはやはり改善されていなのですが、出来るだけオープンソースを使用して、いずれ社員でも改修が出来る様な教育が必要かと思っています)
DXを取り入れた企業が2025年の勝ち組になります。そのためには志を持つ社員はITを学習する必要性に気が付いて欲しいと熱望しています。
前回の「やさしい経営学」でも申し上げましたが、英語は世界中で通じます。さらに言えば数字も世界中で通じる言語です。この2種類で出来るのがDXです。
参考文献(2020/11/16検索)
①「DX推進指標」とそのガイダンス 令和元年7月 経済産業省
②https://www.sbbit.jp/article/cont1/36929 ビジネス+IT記事
③https://www.e-sales.jp/eigyo 営業ラボ記事
④DXレポート(サマリー)平成30年9月7日 経済産業省
⑤https://www.cct-inc.co.jp/media/dx/news/primer/dx_01/ CORE CONCEPT記事
⑥https://cloudblogs.microsoft.com/industry-blog/ja-jp/microsoft-in-business/2016/10/11/digital-transformation/ マイクロソフト記事
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