企業戦略の基本(その2)

2020.04.17

戦略計画(Planning:プランニング)創発戦略(Emergence Strategy:エマージェンス ストラテジー)について書こうと思います。

戦略実行においては会社全体の目標に向かって全員の活動を正当化させるプラン(シナリオ)作ることが重要です。

もちろん、会社全体の目標とは何なのか?今していることが会社全体の目標に対して正解なのか?を日々思っておく必要があります。 現在、管理職の皆さんが考えているのがこれに当たります。

前回のコラムで書いたように、それを考えるための資料がポーター先生考案の外部分析(ポジショニング:SCP理論)であり、バーニー先生考案の内部分析(VRIO分析)でした。

さて、今回はその続きです。戦略計画(プランニング)とは考えられらえた目標に対して、各部が具体的に何を何時迄にどの様にやるかの計画を徹底して作成しちゃうことを意味しています。決まればそれに従いましょう。です。

が、世の中そんなに簡単には行きません。皆さんはアメリカ企業の3Mをご存知でしょうか? そう、今、医療用のN95マスクが作れる会社であり、トランプ大統領が輸出を禁止したあの凄い会社です。

出展:https://www.monotaro.com/p/3602/2691/
出展:https://ja.wikipedia.org/wiki/3M

それでは、そもそも3MはN95を開発すべく、戦略計画(プランニング)を行ったのでしょうか?

にあらず。そもそも3Mは不織布(縫わない織物のこと)の用途として、旅行用としての使い捨てのブラジャー用カップとして商品化させました。どこまでマーケットリサーチ(市場で売れるかかいなかのアンケート調査等)したかは不明ですが、これがさっぱり売れない・・・

やむを得ず、そのカップを口のところに持っていきマスクに転用される訳です。それまで3Mは医療用分野には進出していませんでしたが、1962年にメディカル事業部が設立され、1972年にはヘルス・ケアグループとして巨大企業となります。

もう一つ、ホンダがアメリカに進出するときに、ハーレーを始めとする世界中の有名バイクメーカーが乱立する市場に戦略計画(プランニング)を行ったかと言えば、「とりあえず、色々売ってみよう」で深くは計画されていなかったことが有名です。

出展:https://car-kurukuru.com/blog/bike/2018/10/16/honda-history5/

この様にとりあえず、やりながら不確実性に合わせていく方法を創発戦略と言います。創発戦略を行う場合の最大の条件はVRIO分析で示されている自社の最も得意な技術を有していることです。

3Mなら不織布と各種テープ類、ホンダは内燃機械技術ではないでしょうか。他にも有名なのは東レの人口皮革「エクセリーヌ」(興味のある方は調てみて下さい)です。

ただし、創発戦略はもろ刃の刃です。安易な戦略計画の上での創発戦略で最大の失敗をしたのはシャープであろうと思います。液晶技術を持ち、携帯電話、テレビと一世を風靡しましたが、その後の創発戦略の拙さで外部からの資金援助が必要(他企業の傘下)となってしまいました。

これらから言えることは出来るだけ綿密な戦略計画は必要で、自社の自慢できる技術を中心に置き戦略的な方向性を考えることではないでしょうか。

今日はやさしい経営学になってないかなぁ・・・・

(出展資料:「経営戦略の思考法」沼上幹著 日本経済新聞出版社版)

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